特許 第6960893号
発明の名称:工作機械の計測誤差評価方法及びプログラム
機械軸に起因する6自由度※を素早く、賢く補正
※6軸ではない
出張サービス
ユーザーの環境や条件に最適なマスターゲージの校正とソフトエア操作法を短時間で学んでいただけるトレーニング、
そして活用方法のアドバイスをご提供いたします。
出張サービスの条件
- NCゲージをご使用されておられるお客様対象
- 縦型マシニングセンターでテーブルサイズが600角以内
- Smart6ソフトウエアをご購入いただく
大型機向けマスタ
大型ワークの計測精度向上
- 問題点
・軸の移動量が増加するため位置決めの誤差が大きくなる
・軸の傾きも長さに比例するので傾き誤差も大きくなる機上計測の信頼性が低下する
- 解決策
・大型機むけのSMART6を活用し、問題点の誤差を減少させる
機上計測の信頼性を向上させる
NCゲージによる大型機での機上計測が高精度になります
1,000mm マスタゲージ
NCゲージを高精度化する画期的な補正システム
従来のマスタゲージは340mm、430mm、600mmの3種類でした。
今回、新たに1,000mmのマスタゲージを開発いたしました。
その結果、X-Y-Z軸ストローク1,000mmまでの大型機に対応できるようになりました。
マスタゲージ概要
X、Y、Z方向への位置決めを容易にできるように回転式マウントを装備
外形寸法
平面図
側面図
「Smart6 スマートシックス」の開発背景
なぜ機械軸の補正が必要なのか?
機内計測用タッチプローブを使った全ての機上計測用ソフトに共通することがあります。
それは、校正プログラムやワーク計測プログラムは全て機械の座標値を参照して動作し、
結果が計算されているということです。
つまり、これらのプログラムは、
「機械座標は常に正しい」
という前提で、測定が成立することになります。
しかし、プローブ校正直後に測定を行ってもワーク計測に誤差が生じる原因の一つとして、
機械そのものの位置決め誤差や軸の直角度があります。
1軸ごとの精度はレーザ干渉計等で出荷前に検査されていますが、XYZの3軸が同時に動くことによる空間精度は、
まだ一部の機械でしか出荷前検査をされていません。
X、Y、Z軸それぞれに固有の位置決め誤差があり、
各軸を完全な直角に組み上げることは技術的に難しく、僅かな角度誤差が残ります。
また、機械据付け直後は良好な状態でも、経年劣化による誤差、歪みが生じることもあります。
ユーザによる軸補正の難しさ
高価な専用測定機を購入し、テーブル上のワークや治具などを取り外して長時間の測定を行えば、
詳細に機械軸の誤差を把握することができます。
しかし、"鉄は豆腐"と言われるように、金属の塊である工作機械は、日々、刻々と変化します。
一旦把握した軸の誤差も時間が経てば傾向が変わってしまうこともあります。
- 誤差を把握するために都度加工を止め、専用の測定機を機上へセットし、
長時間の測定を行うことは運用上現実的でしょうか? - 普段使わない専用測定機器を機械オペレータが手早く設置して、速やかに測定可能でしょうか?
- 誤差が判明したとして、その結果からどうやって計測ソフトウェアの補正値として反映させれば良いでしょうか?
外部の専門業者へ測定を委託することも可能ですが、コストや時間がかかります。
工作機械上の日常検査感覚でユーザ自身が補正を行うことには、多くの課題があります。
精度MAX ≠ 生産性MAX
当社が着目したのが、計測プローブとマスタだけを使った簡易補正です。
NCゲージによる機上計測を行っているのであれば機械にプローブと、計測用のソフトウェアが既に用意されています。
Smart6 スマートシックスは、既存のNCゲージの計測システムに、補正パラメータ計算用ソフトウェアとマスタを追加して補正を行うためのシステムですので、機械の位置決め誤差と各軸の直角度に起因するエラーを補正します。
高価な専用測定機器を使用すれば、ピッチング、ヨーイング、ローリング等の補正も可能ですが、
当社のシステムは、下記の3点を重視しています。
- 測定が容易で誰もが実施可能であること
- ユーザ自身が必要な頻度で補正パラメータを再計算できること
- 低コストで継続使用可能であること
素早く補正パラメータ算出を行うことで、加工時間のロス、手間を最小限に抑えます。